ラクウショウと呼ばれる落葉針葉樹をご存知ですか?
まるで、ジブリの世界を思わせるようなこの景色の主役の樹木がラクウショウです。
生息は湿潤地に適し、沼沢地での根元が少し水につかった状態(冠水)で自生することが多いために日本ではヌマスギと呼ばれる樹木です。
生息地が湿気の多い沼地などと、土中や水中で腐りにくいために、木材としては土木の領域で枕木などに使われ、陸上に植樹されているとなんの変哲もない樹木にみえるのですが、これが沼地に植樹されると、こちらもまたジブリの森を思わせる幻想的な美しい景観を見せてくれるのです。
そして、この景色が見られる場所は福岡県の「篠栗九大の森」。
ここでは、「篠栗(ささぐり)九大の森」についてアクセスや駐車場、入園料などを調べてみました。
目次
「篠栗(ささぐり)九大の森」とは?
篠栗九大の森とは、九州大学福岡演習林の西端にあり、篠栗町と九州大学が共同で整備・管理を行っている森です。
このあたりは森林セラピーの基地として、自然を堪能できる幾つかのスポットがあるのですが、「篠栗(ささぐり)九大の森」もその中の1つです。
中でも見どころは、このラクウショウ。
幻想的な景色をご堪能ください。!
篠栗九大の森には、スダジイ、アラカシ、タブノキ、クスノキ、ヤマモモなど約50種の常緑広葉樹とコナラ、ネジキハゼノキなど約40種の落葉広葉樹が生育しています。
中央の蒲田池の周り約2kmの遊歩道が整備されて以降、市民に開放されており、この木が水面に浮かぶ光景は、インターネットで話題となり、訪れる人の姿が絶えない人気の癒やしスポットになっています。
ただ、篠栗九大の森は、「水辺の森を散歩できる場所」で、整備された公園ではありません。
そのために、遊歩道といっても山道で、道には切り株や木の根もあり、滑りやすいところもあります。
利用できるのは遊歩道と広場のみ。
遊歩道を外れて樹林に入ることや、水面に近づくことはできませんし、蒲田池での釣りやボートは、池の管理者により禁止されています。
遊歩道はこんな感じで、以外に歩きやすそうです。
池の水は農業用水に使われているため6月から7月の田んぼに水を引く時期などは根元が冠水していない場合もあるようです。
訪れた方によると、福岡市内から子供と散策に訪れた30代の主婦のかたによると、
「見に来たのは3回目だが、やっと水につかっている姿を見ることができた。日本の景色じゃないみたいでともて感動した」
としきりにシャッターを切っていたそうで、水に使っている姿のほうが実は少ないのかもしれません。
福岡だと、紅葉は11月中旬頃が1番美しい季節です。
そして、紅葉が過ぎた冬の景色がまた素晴らしいのです。
篠栗九大の森の入園時間や入園料
追記(2018年4月2日)
2018年4月1日で西日本新聞のTOPニュースにもなっていた、九大の森が荒らされているというニュース。
このままの状態では一時閉鎖も検討差rているとのことなので節度を持って、立入禁止区間はキチンと守ってほしいなと思いました。
「想定以上の人気」に困惑篠栗町も九大も当初は「PRになる」とテレビや旅行誌の取材に積極的に応じたが「想定以上の人気」となり困惑しているという。
2カ所ある入り口に整備した駐車場(計50台)は乗用車向けで、大型バスは利用できない。観光バスが片側1車線の町道に停車して客を乗降させ、後続車が詰まることもある。大型連休や紅葉の季節となるとバスが連なり、渋滞が頻発するという。
規制の看板やロープを設置
自然保全のため遊歩道や広場以外は立ち入り禁止だが、森や池に入り込んで写真を撮る人も少なくない。規制の看板やロープを設置して歩く九大技術職員の南木大祐さんも「広い森で苦労する。本来業務の研究補助が手に付かない」と困り顔だ。
篠栗町は、踏み荒らされた森の回復のため一時閉鎖などを検討中。バスの駐車場整備も検討したが「ブームがいつ終わるか知れない。住民のための森なので、観光地としての整備はしない」と見送った。「交通の便が悪い場所だが、訪問の際は、なるべく公共交通機関の利用を」と呼び掛けている。開場は毎日午前6時~午後5時。
引用:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180402-00010001-nishinpc-soci
・住所:福岡県糟屋郡久山町久原2231−4(駐車場の住所)
開園時間
- 4月~9月: 午前6時から午後5時まで
- 10月~3月: 午前7時から午後5時まで
入園料
*入園料は必要ありません!
場所とアクセス
住所:福岡県糟屋郡久山町久原2231−4(駐車場の住所になります)
最寄り駅から徒歩で
- JR篠栗線:門松駅からは徒歩45分程度
- JR篠栗線:篠栗駅からは徒歩35分程度
お車で
・門松から(県道35号線)
- 信号【門松】から、古賀方面へ1キロメートルで信号【脇田】です。
- 信号【脇田】を右折してください。
- そのまま住宅地のゆるやかな上り・下り坂を約500メートル直進し、左側にある上り坂に向かって左折してください。
- 坂道を300メートル上ると、右側に南口があります(公衆トイレ付設の駐車場)。
- 北口は、南口から120メートル直進したところにあります。
・福岡インターチェンジから(国道201号線)
- 福岡インターチェンジから飯塚方面へ2キロメートルで信号【和田橋】です。
- 信号【和田橋】を左折し、50メートルほどですぐに左折してください。
- そのまま300メートル程直進し、右側にある上り坂に向かって右折してください。
- 坂道を300メートル上ると、右側に南口があります(公衆トイレ付設の駐車場)。
駐車場(無料)
駐車場住所:福岡県糟屋郡久山町久原2231−4
*入り口(南口)付近の公衆トイレに敷設して駐車場があります。
*時間を過ぎると駐車場が封鎖されますからご注意ください。
ツアーを利用する
九州県内からは、ラクウショウ鑑賞と食事付きの日帰りのツアーが年間を通して企画されています。
公共交通起案を使うと、最寄り駅から少し距離がありますので、日帰りツアーを利用すると便利です。
⇒ クラブツーリズム バスツアー
ラクウショウとは?
ラクウショウとは、ヒノキ科(またはスギ科)ヌマスギ属の針葉樹で漢字で書くと『落羽松(学名:Taxodium distichum)』。
もともとは、北アメリカ原産の落葉針葉高木で、アメリカ大陸東南部からメキシコに分布するのですが、この篠栗九大の森以外の、日本の公園にも移植されています。
果実と葉っぱの様子です。
原産地では40メートルになることもあるというラクウショウは、季節の移ろいとともに芽吹き、深緑、紅葉、落葉と姿をかえ、晩秋の頃にはこんなに美しい姿を見せてくれます。
まとめと感想
「篠栗(ささぐり)九大の森」のある地域は、福岡県内でも自然の美しい場所としてしられているのですが、こんな場所があるとは知りませんでした。
紅葉の見頃をむかえる11月あたりに、出かけてみようと思います。