中米・パナマの法律事務所から流出した「パナマ文書」。
この文書の流出で、各国首脳やその親族などが、莫大な資産を租税回避地(タックスヘイブン)で運用していたことが判明し、アイスランドでは首相が辞任する事態にまでなったこの時期の、日本で流れていたニュースは乙武氏の不倫問題。。。目隠しされまくってましたね。
各先進国では『パナマ文書』について調査する意向を表明したのに対し、日本では特に問題視しない姿勢をとり、政府は調査しないとの意向を示し、中国においては『パナマ文書』というキーワードでネット検索ができないほどの報道規制を受けている現状でしたが、ようやく報道各社でチラホラ取り上げられるようになってきました。
今のところ、具体的な内容は公表されていませんが、パナマ文書に記されたものには、日本人の名前や日本の企業も多数含まれていることがわかっているようです。
出てきた企業名は、電通をはじめ、大スポンサーばかりなので、マスコミがわざわざ企業名を暴きにくいという構図もあるようで、芸能人の不倫ネタや熱愛ネタで目隠しされてる日本は、やっぱり平和なのでしょう。
では早速、確定ではありませんが、現時点でパナマ文書に列記してある日本の企業名をピックアップしてみます。
パナマ文書に記載のある日本企業
まず、ここに挙げる企業名は2013年に「しんぶん赤旗」(8月25日付)がタックスヘイブンに子会社を設立している大企業のリストからの掲載です。
1位:三井住友フィナンシャルグループ タックスヘイブン子会社の資本金総額 2兆9788億円
2位:NTT 同7957億円
3位:三菱UFJフィナンシャルグループ 同7554億円
4位:JT 同4877億円
5位:三井住友トラストホールディングス 同7554億円
6位:トヨタ自動車 同3287億円
他にも、ネット上で、この膨大なデータベースからつきとめたとする複数の企業名が上がっていて、
三菱商事、丸紅、ファーストリテイリング、オリックス、バンダイ、商船三井、大日本印刷、大和証券、ドワンゴ、ドリームインキュベータ、JAL、日本郵船など。
私達がよく知っている大手の社名ばかりです。
では、このパナマ文書とは、一体何?でしょう。
パナマ文書とは?
モサック・フォンセカ(Mossack Fonseca)というパナマの法律事務所から流出した機密文書で、
このモサック・フォンセカという会社は、「総合的な資産管理サービスを提供する」法律事務所。
パナマをはじめ、タックスヘイブン(租税回避地)と呼ばれる国・地域を含む法域で調査・顧問業務を行っている会社で、その国や地域は、
ベリーズ、オランダ、コスタリカ、英国、マルタ共和国、香港、キプロス、英領バージン諸島、バハマ、パナマ、英領アンギラ、セーシェル共和国、米領サモア、ネバダ州・ワイオミング州(米国)。
知らない国の名前も挙がっています。
そして、流出した文書は約1,150万件の財務記録や法的記録などの機密情報で、モサック・フォンセカが創設された1977年以来、約40年分の記録。
データ量に換算すると、2.6テラバイト(2600ギガバイト)に上るそうで、米国家安全保障局(NSA)が行っていた極秘情報の収集活動を暴露したNSAの元契約職員、エドワード・スノーデンが流出させた情報よりも膨大な量に及ぶ可能性があるようです。
こうした「租税回避行為」は日本の大企業によって日常的に行われているのが現実で、○十年も前にホントかうそわからないころに、北朝鮮に拉致されてる人がいるという話と一緒に聴いた記憶があります。
情報公開までの経緯
独日刊紙、南ドイツ新聞におよそ1年前、ある匿名情報が寄せられます。情報提供者は見返りを要求せず、ただモサック・フォンセカに関する情報を提供したいとのことだったようで、「犯罪を公にしたい」とだけと動機を語ったそうです。
南ドイツ新聞はその後、数か月かけて同社の内部文書や写真などを入手。
それらを国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)と共有し、ICIJの提携メディアとも共同で、情報の分析を行いました。
データに氏名が含まれていたことが明らかになった各国の政治家たち。
マウリシオ・マクリ(アルゼンチン大統領)、シグムンドゥル・グンロイグソン(アイスランド元首相、この件を受けてすでに辞任)、ナワズ・シャリフ(パキスタン首相)、サルマン・ビン・アブドルアジズ(サウジアラビア国王)、ペトロ・ポロシェンコ(ウクライナ大統領)、ハリファ・ビン・ザイド・ナハヤン(アラブ首長国連邦大統領)
また、ICIJによると、パナマ文書にはロシアのウラジーミル・プーチン大統領がオフショア(租税回避地)の口座に少なくとも20億ドル(約2,177億円)の資金を隠していたことを示すものもあったようなのですが、露政府は「憶測にすぎない」として、これを否定しているとか。
さらに、このほか少なくとも40か国のリーダーたちの親族の名前も挙げられているようで、
イアン・ドナルド・キャメロン(デービッド・キャメロン英首相の亡父)、アラア・ムバラク(ホスニ・ムバラク元大統領の長男)、習近平・中国国家主席の子供たち。
パナマ文書の中には、米政府当局が「ブラックリスト」に入れている33以上の個人と企業の名を記したものもあったようで、具体的には、メキシコの麻薬王との取引があった人物やテロ組織関係者。
また、米政府が経済制裁の対象としてきた北朝鮮、イランなども含まれています。
ところが、税法の抜け穴を巧妙に利用した「租税回避行為」は、実は刑事罰の対象にはならないのだそうです。
自国の税金を免れようとする行為に、社会的な信用はガタ落ちするのでしょうが、ペーパーカンパニーを使った租税回避が合法であるとするならば、それについて調査しないという日本の姿勢がダメだといえないもどかしさがあります。
2016年4月6日の記者会見で、『文書の詳細は承知していない。日本企業への影響も含め、軽はずみなコメントは控えたい』と答えた、菅義偉官房長官・・・。
各社報道陣が、どこまで突っ込んだ報道をしていくのか、これもかなり情報操作されたものになるだろうと思いつつ、こんなことやってたら、一般人の私たちからどんなに税金を巻き上げても、不景気から脱するわけはないと腹立たしく思いながらみようと思います。
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