感動ポルノという言葉をご存知ですか?
もしかしたら、なにやらいやらしい言葉を想像した方もいらっしゃるかもしれませんが、残念ながら、想像するようないやらしい言葉ではありません。
感動ポルノとは、ご自身も障がいを持つジャーナリストのステラ・ヤング氏が作った造語で、障害者を、非障害者などが感動するための「モノ」として扱うような行為のことを意味する言葉です。
ステラ・ヤング氏が、あえて『ポルノ』と言っているのは、ある特定の人たちをモノ扱いして他の人が得するようになっているからなんだそうです。
表向きは「障害者のため」だとしていることが、実は本当に障害者のためではなく、健常者の利益や娯楽、感動体験のためにのみ扱っているだけ、という解釈です。
ここでは「感動ポルノ」の意味やこの造語を作ったステラ・ヤングさんについて調べてみました。
感動ポルノとは?
感動ポルノとは、ステラ・ヤングさんが作った造語なのですが、あえて『ポルノ』と言っているのは、ある特定の人たちをモノ扱いして他の人が得するようになっているからなんだそうです。
表向きは「障害者のため」だとしていることが、実は本当に障害者のためではなく、健常者の利益や娯楽、感動体験のためにのみ扱っているだけ、という解釈です。
そこには障害者自身がいるのではなく、切り貼りされた「障害者像」があるだけで、本人の意志とは無関係に、自分の姿が使われているということ。
「障害者は可哀そう」といった視点から、「何もできないしうまくいかないから、健常者と同じことをしてもらい、達成したことに対して感動する」というような、言ってしまえば善意のふりをして障害者を下に見ているといっても過言ではない姿勢が問題になっていることから生まれた言葉です。
清く正しい障害者としてのイメージを植え付け、感動を押し付けることへの問題点が表面化してきた言葉ともいえます。
この「感動ポルノ」という言葉が日本で広がったのは、「障害者の活躍の場」として使われてきた24時間テレビでの放送に対する、障害者の感想や口コミでした。
感動や悲劇を「演出」している姿勢が批判の対象となったようです。
特に2016年に放送された映像は、障害を持つ子どもを、プロなら中止するような悪天候にもかかわらず、富士登山させたこと。
それだけではなく、本番中にその子に対し、どつく映像が流れてしまったということもあるようです。
どつくって何???
なぜどつかれなければいけないのか、意味がわかりませんよね。
この放送は、8月27日、28日の両日に放送された「24時間テレビ」です。
高畑容疑者事件の直後だったことで注目が集まっていたようですが、その裏番組でNHKが放送した「パリパラ」と言う番組で一気に「感動ポルノ」という言葉が急浮上してきました。
NHKの「パリパラ」と言う番組に対する評価は、「24時間テレビ」に対して高評価で、ツイッターでは、沢山の良かったツイートがUPされていました。
この「感動ポルノ」の造語を作ったステラ・ヤングさんのプロフィールもチェックしていきたいと思います。
ステラ・ヤングさんのプロフィールと経歴は
ステラ・ヤングさんは既に、2014年に32再の若さで既にお亡くなりになっているのですが、生まれながらの骨形成不全であり、人生の大半を車椅子で過ごした女性です。
- 名前:ステラ・ジェーン・ヤング(Stella Jane Young 1982年 - 2014年)
- 生年月日:1982年2月24日
- 死没:2014年12月6日(32歳)
- 出身:オーストラリア ヴィクトリア州スタウェル
- 出身校:ディーキン大学・メルボルン大学
- 職業:ジャーナリスト、コメディアン
経歴について
ステラ・ヤングさんは、ディーキン大学のジーロング・キャンパスでジャーナリズムとパブリック・リレーションズの学士、またメルボルン大学では教育学の準修士をとり、2004年に大学を卒業。
しばらく中学校の教師もなさっていました。
その後、オーストラリア放送協会(ABC)のウェブマガジン『Ramp Up 』の編集者でもあり、ABCに入る前は、メルボルン博物館で公開講座の講師も務めていらっしゃいます。
同時に地域制作テレビChannel 31の障害文化を扱う番組『No Limits 』の司会者を8シーズン任されていました。
それまで、集団でのメディア露出の経験はあったのですが、2014年のメルボルン国際コメディ・フェスティバルにおいて、始めてソロ・パフォーマーとしてデビュー。
ネリー・トーマスの監修した『身障物語』(Tales from the Crip ) で、ヤングはフェスティバルの最優秀新人賞を獲得しています。
2014年の4月には、『TEDxSydney』 に出演し、「私は皆さんの感動の対象ではありません、どうぞよろしく」と題したトークにおいて、障害者を彼女がいうところ「感動ポルノ」に変えてしまう社会的な傾向を分析してみせています。
最後は、おそらくは動脈瘤の破裂であっただろうと言われているのですが、実にあっけなく、32歳の若さでお亡くなりになったようです。
そもそも「ポルノ」ってどんな意味?
ポルノって聞くと、なんだかいやらしい言葉を想像する人がほとんどだと思いますが、そrては正解でした!
本来のポルノの意味は、ポルノグラフィー(pornography)の略語で、本来の意味は、やはり「猥褻(わいせつ)な文学・絵・写真など」です。
ところが最近では、○○ポルノという言葉がいくつかあって、魅力的なものを〇〇ポルノと呼んでもいるようです。
例えば、感動ポルノの他にも
- フード・ポルノ
- 愛国ポルノ
- キャリアポルノ など。
フードポルノ
フードポルノとは、食べものの写真をブログやSNSに投稿し、第三者の食欲を刺激すること。
愛国ポルノ
愛国ポルノとは、自国の賞賛をネタに自慰する類のこと。
キャリアポルノ
キャリアポルノとは、一般的に自己啓発本と呼ばれる類のものを指し、実際の行動に繋がらず、見ているだけで満足するようなものだそうです。
でも、コレってあるあるだなって思ってしまいます。
これは日本人の谷本真由美さんの造語で、「キャリアポルノは人生の無駄だ」という本も出版なっていました。
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まとめ
ここでは「感動ポルノ」の意味やこの造語を作ったステラ・ヤングさんについて調べてみました。
なんだかこの「感動ポルノ」という言葉は、自分の中にもある嫌な感情と共に深く考えさせられる言葉だな、と思ってしまいます。
誰しも喜怒哀楽や、欲があるのは当たり前で、それも人間らしさの1つなのでショプけどね。
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