神戸に『六甲山の美術館さわるみゅーじあむ』という名前の通り、触って楽しめるとてもステキな美術館があります。 『さわるみゅーじあむ』に展示されている作品は、本物の彫刻やカメオなど時期によってかわり、両手ですっぽり覆って触れるようなものから等身大ほどの大きさのものまで様々です。
2016年の11月26日の人生の楽園で、この『さわるみゅーじあむ』とオーナーの矢野茂樹さんと奥さまの貴美子さんご夫妻がご出演なさいました。
作品も素敵だけど、オーナー夫妻もこの美術館も本当にとてもステキなんですよ!
ここでは『さわるみゅーじあむ』の営業案内や行き方・アクセスほか口コミ・評判についてまとめいます。
目次
さわるみゅーじあむオープンのきっかけは?
矢野さんご夫妻が『さわるみゅーじあむ』をはじめたきっかけは視力を失い、若くしてなくなったお母様への思いからです。
オーナーの矢野茂樹さん(62歳)は、神戸の高校を卒業後、百貨店に就職し、海外赴任も経験するなど仕事にまい進なさっていました。
30歳の時に、宝石店で働いていた奥さまの貴美子さんと結婚。
その後、夫婦で宝石店を開き、お店を切り盛りしながら4人の子どもを育てるかたわら、趣味で彫刻品を集めていらっしゃいました。
そして集めていた彫刻品は「触ってたのしめる美術館で展示したい」という想いへと変わっていきます。
それは、若くして無くなってしまったお母様への思いからでした。
矢野さんが海外で仕事をしていた頃、お母様はがんで失明され49才の若さで亡くなってしまいます。
矢野さんに心配をかけたくないと思ったお母様とご家族は、そのことを矢野さんには黙っていたそうです。
このことがきっかけで、「目の見えない人にも美術品を楽しんでもらえる美術館」を開きたいと強く思うようになったそうです。
そう決めてから、10年間で200軒近い物件を見て回って、ようやく見つけたのが六甲山にあった元企業の保養所の建物です。
3年前にこの建物を買い取り、2013年12月にオープンさせたのが『六甲山の上美術館 さわるみゅーじあむ』です。
六甲山の美術館さわるみゅーじあむについて
コンセプト
六甲山の美術館さわるみゅーじあむのコンセプトは、子どもたちの感性を磨き、若者に向き合う心を育て、大人に心の豊かさを感じる美術館を理念にし、芸術家の方に許可を頂き作品を触って感じる美術館の運営です。
オーナーの矢野さんは「見たり触ったりしながら想像力を働かせて、素材の違いや厚み、細かな彫刻や筆づかいを感じてもらいたい」と話していらっしゃいます。
館内の様子は?
展示品の数々は、矢野さんが収集していた宝石や木像など約200点。
なかでも人気が高いのが、女性11人の芸術家集団「11ガールズ」が、幅10メートルの布に四季の変化を表情豊かな動物たちとともに描いた絵画で、下の壁面にチラリと写っています。
さわるみゅーじあむの建物は、企業の保養所だった為に、会議室を展示室に、食堂で使われていた食卓はそのまま展示台として、また、保養所時代の広々とした厨房を利用してレストランの営業も開始されています。
触れる彫刻品は、見るだけではわからない質感を感じることによって、創作者の気持ちにまで触れることができそうなものばかり。
テーブルの高さもちょうど良さそうです。
展示品は、テーブルにおけるサイズだけではありません。
写真で見ると大きさがわかりにくいのですが、この彫刻の大きさはこんなに大きいのです。
点字による作品の紹介も充実しています。
またこの建物は、美術館としてだけではなく、矢野さんご夫婦の他に、長女のご家族も一緒に暮らしていらっしゃるので、長い廊下を孫が走ったり、男湯と女湯があったり、というい独特の暮らしもここで楽しんでいらっしゃるのだそうです。
営業案内
- 営業時間 : 10:00 - 17:00
- 定休日 : 木曜日
- 入場料:大人 : 1000円(子供 : 500円)
- 住所:兵庫県神戸市灘区六甲山町北六甲4512-808
- 電話:078-894-2400
- URL ⇒ http://handsonme.cloud-line.com/
*積雪のため、冬の時期は長期休館になる場合があるようです。
行き方・アクセス
三ノ宮・大阪方面から
阪神御影駅・JR六甲道・阪急六甲駅
↓
神戸市バス16系統 六甲ケーブル駅 下車
↓
六甲ケーブル 山上駅 下車
↓
六甲山上バス カンツリーハウス 下車
↓
徒歩約10分
有馬温泉方面から
六甲有馬ロープウェー 有馬温泉駅
↓
六甲有馬ロープウェー 六甲山頂駅 下車
↓
六甲山上バス カンツリーハウス 下車
↓
徒歩約10分
新神戸方面から
新神戸駅
↓
神戸市バス92系統 六甲口 下車
↓
神戸市バス16系統 六甲ケーブル下駅 下車
↓
六甲ケーブル 六甲山上駅 下車
↓
六甲山上バス カンツリーハウス 下車
↓
徒歩約10分
住所と地図
・兵庫県神戸市灘区六甲山町北六甲4512-808
口コミ・評判は?
“こんなところに美術館”
美術館がこんな山の上にあることに驚き、なお美術品に触ってもよい、ということで2度ビックリ。入口に入ると手触りのいい大きな木彫オブジェが暖かく迎えてくれます。中へ進むと重厚な鉄の塊が10点ほど並べてあり、小さな人物の集団や軽く叩いてその響きを鑑賞するオブジェもありました。見て鑑賞するよりも作者の意図するところが直接伝わってくるように感じました。
オーナーのお仕事の関係からか、見たこともない巨大なカメオの浮き彫りが展示されてあり、オーナーの説明を聞きながら精密なカメオの浮き彫りを指先で感じ取る体験もさせて頂きました。
奥の部屋に入って、さらに驚きと感動を覚えました。生まれつき全盲の方が彫刻刀で彫られた木彫作品が10数点展示されています。訪問した日は、ちょうど作者(小原氏)が作品の説明と製作の実演もされていて、見ている人達は、大きな感動とパワーをもらったようで、一般の美術館で味わえない雰囲気の展示場でした。
美術館の裏山には、「心経岩」や「雲ケ岩」があり、六甲山の新しい訪問コースにお勧めしたい場所です。
“作品を、文字通り「体感」できます。”
通常の美術展などだと、立体の彫刻作品は、ふ~んという感じで通り過ぎてしまうことも多かったのですが、触ってみると、これが大違いでした。
作品のスケールや、表面の仕上げなど、「え~、こんなだったんだ~!」というのが、驚きとともに伝わってきました。触って作品とじっくり向かい合う中で、「かたちって、こういうことだったんだ」とか、大きな作品を仕上げる作家先生の体力とか、作品が持っている存在感や繊細さとかが、良く感じられました。
ストーンカメオも見せていただいたのですが、硬い石に、実に繊細な彫りのレリーフが彫られていて、こういうのをつくれる人がいることに、ただただ驚きでした。
人の手から生み出される作品を、見るだけでなく、自分の手を通じて丸ごと味わえて、ほんとうに、「お腹いっぱいです。ごちそうさま!」でした。
あと、テラスみたいなところもあって、眺めがよくて、風が気持ちよかったです。
出典:https://www.tripadvisor.jp/
まとめと感想
ここでは『さわるみゅーじあむ』の営業案内や行き方アクセスと口コミ・評判についてまとめいます。
長い間手で触っていると、作品は皮脂や手垢で変色したり傷んだりしてしまうはずです。
しかも、見るからに高価そうな彫刻品です。
こういった作品たちが「さわれる美術館をオープンさせる目的で集められた」ことを知ったときに、矢野さんのお母様への思いがひしひしと伝わってきたのでした。
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