ETVで「わたしのCasa(家) “日系南米人”団地物語」と題して静岡県磐田市にある東新町団地で暮らす外国人(日系南米人)の1年間が11月19日に放送されます。
「日系南米人」の多くは、機械や自動車部品などの工場で主に派遣労働者として働いていらっしゃることが多いので、私の住む地域には大きな工場などがないためか、あまりお見かけすることはありません。
こちらで見かける外国人は、時代によって随分国籍も変わってきているのですが、最近多いのは東南アジアからの留学生たちです。
30年位前はフィリピンからのダンサー達が華やかな夜の街に沢山いらっしゃったし、それから10年後には韓国から、そのあとの10年は中国から、そして今現在は東南アジアからの留学に変わってきていて、あちこちに新しい日本語学校ができています。
日本に滞在する「日系南米人」のとして多くの方の来日のきっかけは、1990年に改正、施行された「入管法」でした。
1990年に改正された「入管法」とは?
従来は、日系1・2世に対してのみ在留資格が与えられていましたが、1990年から施行された改正入管法により、日系3世にも「定住者」という在留資格が認められることになったのです。
日系人は、原則として日系3世まで(未成年・未婚・被扶養者については4世まで)身分に基づく在留資格が与えられるため、国内における就労制限がないのです。
この改正の根本的な理由は、国内の労働力不足対策の一環でした。出典:yahoo知恵袋
番組では、この入管法から25年が経って、日本で生まれ育った「日系4世」の世代が直面しているは、就職や進学などの人生の選択を迫られている様子や、日本で老いを迎えた日系南米人が、家族のルーツを知るための旅に出た人などの様子が放送されます。
ここでは、「日系南米人」と言われる方のルーツについて調べてみました。
日系南米人のルーツの始まり
日本は、長い間の鎖国で、庶民にとっての外国は想像もつかないほどの別世界でした。
ところが明治時代になると、海外からの情報がたくさん入ってくるようになり、日本から海外への本格的な集団移民が開始されたのは、1885年(明治18年)のハワイへの移民からです。
それから約15年後の1890年(明治33年)に、26人の沖縄県人が集団移民として、ハワイのサトウキビ耕地へ初めての出稼ぎ移民として渡航。
この初回移民の歴史が、沖縄系移民34万人のルーツの始まりとみなされています。
番組でも、女性が沖縄を尋ねるシーンがありました。
ハワイへの第2回目の移民
沖縄県からハワイへの第2回目の移民は、農業自由移民として40人が送り出された1903年(明治36年)のことです。
1890年(明治33年)に、26人の沖縄県人がハワイに渡ってから3年後のことでした。
翌年、1904年(明治37年)になると、ハワイへの移民は増加し、キシコとフィリピンへの移民も開始。
また、南米へは初めて1906年(明治39年)にペルーへの移民、2年遅れてブラジルへの移民も開始されています、
この1906年は、ハワイへの移民が大部分を占めていますが、沖縄県における出移民の総数は、史上最高の4,670人を記録するまでにいたっています。
その後、沖縄県からは世界各地への出移民が継続され、とくに、大正時代から昭和10年代までに大部分が送り出されています。
現在では、世界の沖縄系移民の約75%が南米に在住しているといわれています。
移民統計によると、海外在留者率は
- 第2位:熊本県の4.78%
- 第3位:広島県の3.88%
- 第4位は山口県の3.23%
- 第5位は和歌山県の2.57%
- 第6位は佐賀県の2.08%
この6県が日本の『移民県』と称されるくらいです。
移民送出の目的やきっかけは?
沖縄県においての出移民の目的は、出稼ぎ・金儲けという経済的なことが最も大きな理由です。
ただ、それだけではなく、共同体組織などの社会的要因の占める比重も高かったし、海外へ行くというあこがれ的な精神が加わったことも大きな理由の1つです。
移った国や地域はどこ?
沖縄県人が移った先は、1940年(昭和15年)時点で、
- 第1位:ブラジルの1万6,287人(沖縄県全体の5万7,283人の28.4%)
- 第2位:ハワイの1万3,146人(全体の23.0%)
- 第3位はペルーの1万717人(18.7%)
- 第4位はフィリピン群島の9,899人(17.3%)
他には、アルゼンチンや当時、英国の領土であったマレーシア(シンガポールを含む)、中国、アメリカ合衆国本土などと続き、沖縄県からの移民は全部で23以上の国(地域)にも及んでいたようです。
沖縄のメディアでは
沖縄の新聞には、海外に在住する移民の記事が毎日のように掲載されるのだそうです。
これは、沖縄県が海外移民の一世、二世、三世等との関係が深く、地元の新聞・テレビ・ラジオなどのマスコミにとっても沖縄住民にとっても、移民事象への関心は未だに高いことを物語っています。
南米のなかの日系人
現在の日系人は、世界中に約270万人在住すると言われており、その大部分は南北アメリカに暮らしています。
その中でも、日系人の最大の集団は、南米ブラジルの約150万人に続いて
- 第2位:ペルーの約9万人
- 第3位:アルゼンチンの約5万人
- 第4位:ボリビアの約2万人
- 第5位:パラグアイの約1万人 と推定され、そのなかで沖縄系移民数は
- ブラジル:約15万人(全国の10%)
- ペルー:が約6万3000人(70%)
- アルゼンチン:約3万5000人(70%)
- ボリビア:約1万2000人(60%)
- パラグアイ:約100人(1%)と推定さています。
まとめと感想
日本人が集団で海外へ移民したことはもちろん知っていたし、日系○○人と言われる方々が多く日本で暮らしていらっしゃることも知ってはいたのですが、これほど多くの方が海外に出ていかれたことは知りませんでした。
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沖縄出身の宮里結(みやざとゆい)さんは福井県越前市でブラジル人の自動車免許の取得をサポートする28歳。そんな彼女がU-29の主人公。福井で事業を始めたきっかけはブラジル人マイセンさんとの出会いからでした。 宮里結(みやざとゆい)さんブラジル人の自動車免許取得サービス:U-29 - リバティ |
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