気象病という、天気の変化で起こる体調不良があるのをご存知ですか?
この気象病という言葉は、気象の変化で起きる症状や、疾患の総称で、季節の変わり目に体調が優れなかったり、倦怠感とか頭痛とか、またよく季節の変わり目に風邪をひいたりと、症状は様々でそういった症状の総称です。
日本には気象病にかかる方がなんと、約1000万人いるといわれています。
気象病の引き金になるのは、気圧、気温、湿度変化で、特に影響が大きいのは気圧の変化です。
今年のように次々に台風が襲ってくる場合は、長期間にわたって低気圧にさらされた状態によって、普段は健康な方までも、なんとなく優れないという方も多いかもしれません。
よく似た言葉で、季節性感情障害というものもあるのですが、こちらは日照時間が短いことによって引き起こす気持ちの落ち込み(鬱っぽい)などを表す言葉です。
ここでは、そんな気象病について症状や原因のほか予防や対策法について、また台風との関係についても調べてみました。
目次
気象病の症状は大きく分けて2つ!
気象病の症状は、まず大きく分けると2つです。
1.めまい、肩こり、イライラといった不定愁訴(ふていしゅうそ)。
こちらは、検査しても特段原因が見つからないことが多く、普段から交感神経と副交感神経からなる、自律神経が乱れがちな人に症状が出やすい傾向にあります。
2関節痛や編頭痛など持病が悪化するパターン
気象病の中でも、これら痛みを伴うものは特に「天気痛」とも呼ばれて、区別されています。
他にも驚くほど様々な症状があります。
気象病の主な症状は?
・天気痛(古傷が痛み出すといった症状のこと)
・メニエール病
・喘息
・めまい
・うつ病
・不安感
・頭痛
・腰痛
・肩こり
・全身の倦怠感
・下痢
・便秘
・吐き気
・神経痛
・関節炎
・リウマチ
・じんましん
また気象病が発展すると
・心臓発作
・脳出血
など、重篤な病気を引き起こすこともありますがから要注意です。
気象病の発症メカニズムは?
気象病の発症で特に影響が大きいのは気圧の変化です。
この気圧の変化というのは、私たちを取り巻く膨大な量の空気があります。
その空気には重さと圧力があって、空気には1平方メートルあたり、約1.29gの重さがあります。
そして、地表の空気には、およそ1013ヘクトパスカルの圧力があり、これが1気圧。
普段の生活で、私たちが空気の重さや気圧を感じることはほとんどありませんが、実は私たちの体には、常に約14~16トンの空気の圧力がかかっているのです。
それでも体が押しつぶされないのは、体の内側からも同じ圧力で空気を押し返しているからです。
天気や天候が変わるとき、それに伴って多くの場合、気圧が変化します。
天気予報などで、「高気圧に覆われるでしょう」とか「低気圧の影響で」とか聞く、それのことです。
この気圧の変化は、当然、私たちの体が外から受ける気圧も変化します。その際、体の外からかかる圧力の変化を体の内側から押し返す圧力で調整しなければならなくなります。
つまり、天候が変わり気圧が変化するたびに、体の外から加わる圧力に対して、体の内側の圧力を同じに合わせる圧力の調整が必要になるのです。
そうしなければ、体が破裂するか押しつぶされるかのどちらかになってしまいます。
そして、体の外から加わる圧力の変化に対し、体の内側の圧力を合わせる調整がスムーズにいかなくなることが、気圧の変化によって起こる不調の原因です。
偏頭痛のメカニズムはそれをとってもよく表しています。
お天気が悪い、もしくは台風時などの低気圧。
この低気圧と言うのは、空気が薄くなるので身体にかかる空気の圧力が軽い状態です。
そうすると、血管にかかっていた圧力も軽くなる、つまり血管が膨張して、血液の流れがスムーズになります。
これ自体は、悪いことではありません。
拡張した血管のなかは、脈のリズムに乗って勢いよく血液が流れ出すのですが、ひろがった血管がその神経を刺激してしまうのです。
最悪なのは、脳血管が硬くなっていたり、血栓といって血流がスムーズではない場所は、とっても危険です。
勢いよく流れる血液は、詰まりや、硬くなっている場所があれば、破裂する可能性も出てくるのです。
これが心臓発作や脳出血の原因になります。
気象病による頭痛やめまいのお薬や対処法は?
気象病による頭痛やめまいのメカニズムは、風邪の場合の頭痛やめまいとは原因が違いますから、一般の頭痛薬では効きません。
空気の圧力による血管の膨張が原因だったり、耳の奥の平衡感覚を司る部分が対応できないことによるものなので、そういう場合は、乗り物酔いの薬が有効です!
気象病の予防方法は?
気象病の予防方法は、意外にも規則正しい生活をするだけ、というシンプルさです。
その中でも、簡単で効果的なものをいくつか紹介していきたいと思います。
1.適度な運動をする
運動不足は、体の免疫力が弱まったり、環境の変化に適応する力が衰えてしまったりします。
そんなに激しい運動をする必要はないので、通勤や通学時に一駅歩いたり、歩きのスピードを上げるだけでも毎日になると随分変わってくるはずです。
2.ストレスを発散する
ストレスを感じていると自律神経系が乱れてしまうことは知られていることだと思うのですが、気象病の予防にたいしても同じです。
3.規則正しい生活をおくる
ありきたりですが、睡眠不足、栄養不足は気象病の大きな原因です。
生活リズムがくずれている場合は、早寝早起きを心がけて、睡眠時間をしっかり確保しましょう。
また、栄養が不足していると体調をくずしやすくなってしまいますので、食生活の見直しや改善を心がけることも必要かもしれません。
4.冷房や暖房を使いすぎない
私たちの体は本来は、季節の変化に適応できるようにつくられています。
しかし、冷房や暖房などによりその季節の温度や湿度が変えられてしまうと、自分で調整する機能が衰えて、対処できなくなってしまいます。
我慢しすぎも良くありませんが、エアコンやヒーターもほどほどに。
まとめと感想
以前は、雨の日に眠くなることに対して、怠けた感じがしていたけれど、
雨の日=低血圧=空気が薄い=酸欠=眠い
という仕組みがわかると、どんなに抵抗してみても、私たちは所詮自然の1部であること、自然の中では無力でちっぽけな存在でしかないことを自覚するんですよね。
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